「鏡開き」とは?鏡開きの重要性、時期、歴史についてわかりやすく紹介

01月

目次

鏡餅の紹介
1-1. 鏡餅の装飾の重要性
鏡開きの習慣
2-1. 鏡開きの背後にある理由
2-2. 鏡開きの歴史と語源
鏡開きの日程
3-1. 地域別の鏡開き日程
3-2. 鏡開きのかつての日付
鏡開きの手順
4-1. 正しい鏡開きの方法
4-2. 鏡開きの禁忌
鏡餅の消費方法
5-1. お雑煮とおしるこ
5-2. かき餅
5-3. 鏡餅を焼くことの可否
鏡割りについて
6-1. お酒の鏡開き=鏡割り
6-2. “鏡開き” という言葉の由来
結びに
お正月には、自宅の神棚、玄関、床の間などに鏡餅を装飾していることはありますか?

昔、お餅は高級品であり、特別な「ハレの日」にだけ食べられていました。

その一例が、お正月のハレの日であると言える鏡餅です。

多くの人がおそらく感じている通り、鏡餅を食べるときには厳格な儀式が存在します。

今回、鏡餅のデコレーションや鏡開きの重要性、時期、歴史についてわかりやすく紹介します。

鏡餅の紹介
最初に、鏡餅について説明しましょう。

鏡餅は、小さな円形のお餅を積み重ね、上には橙(だいだい)が載せられており、その姿はよく知られています。みかんと混同する人もいますが、それは橙です。

お正月にお餅を食べる習慣は、平安時代に遡り、宮中で行われた歯固めの儀式から始まったと言われています。

鏡餅の装飾の重要性

丸いお餅: 丸い形は満月を象徴し、円満を表しています。また、2つのお餅を重ねることは、年を重ねても幸せでいることを意味します。

橙(だいだい): 橙は実が長寿で何代も実をつけることから、家が代々栄えることを象徴します。

譲葉(ゆずりは): 新しい葉が出る前に古い葉が落ちることから、家族や家督が続くことを願っています。

裏白(うらじろ): 葉が左右対称に生えることから、夫婦円満を表現し、緑の表面と白い裏面は清廉潔白さと長寿を願う意味も含まれます。

四方紅(しほうべに): 鏡餅を載せる色紙で、赤い縁取りは災いを避けるために使われます。ただし、地域や家庭によって異なる飾り方も存在します。伊勢海老、するめ、昆布などを使うこともあります。

鏡開きの習慣
では、なぜ鏡餅を神様に供え、鏡開きを行うのでしょうか?

鏡開きの理由
これは、1年間の無病息災を祈るためです。鏡餅には、年神様の魂が宿っていると信じられていました。そのため、鏡餅を食べることで年神様から力を借りることができると考えられました。また、鏡餅を食べることは、年神様とお別れする瞬間でもあり、お正月の終了を象徴しています。

鏡開きの歴史と語源
鏡餅と鏡開きという言葉にはどのような由来があるのでしょうか?

鏡餅は、その円形の形状から「鏡」と呼ばれるようになりました。特に、八咫鏡やたのかがみ(三種の神器の一つ)に由来する説もあり、特別な力があると考えられていました。

鏡開きは、もともと武士階級から始まった行事で、武士が鏡餅を切ることが「切腹」を連想させるため、刃物を使うことは禁忌でした。そこで、硬い鏡餅を木槌や手で割るようになったと言われています。

鏡開きの日程
鏡餅を神様に供えた後、いつ鏡開きを行うべきでしょうか?

3-1. 地域別の鏡開き日程
鏡開きの日程は地域によって異なります。一般的に、松の内(門松や松の飾りを飾る期間)を1月7日までとする地域では、鏡開きは1月11日に行われます。関西地方など、松の内が1月15日までとする地域では、鏡開きは1月15日または1月2日に行われます。京都では、1月4日に鏡開きが行われる地域もあります。

3-2. 鏡開きの昔の日付
鏡開きの起源は確かではありませんが、室町時代にその方式が確立されたと考えられています。江戸時代初期の武家では、男性は具足ぐそくに、女性は鏡台に鏡餅を供えました。そのため、鏡開きは1月20日(二十日正月)に行われていました。しかし、将軍・徳川家光の死後、鏡開きの日程は変更され、家光の死は慶安4年(1651年)4月20日に起きたため、20日を避けて1月11日に変更されました。

鏡開きの手順
正確な鏡開きの方法(パック餅を除く)と禁忌について紹介しましょう。

4-1. 鏡開きの方法
まず最初に、神様に感謝の気持ちを表して、鏡餅を下げます。鏡餅の表面にはカビやホコリが付着することがあるため、濡れた布巾などで拭き取ります。

鏡餅を割る場合、木槌や金槌が必要です。鏡餅を叩き割ります(手で割れる場合は手で大丈夫です)。適切な掛け声をかけながら行います。最初は少しずつ叩くことをお勧めします。鏡餅が細かく砕けても問題ありません。ヒビが入ったら、力強く叩き割ります。難しい場合は、ストーブの前に置いたり、日光に当てたりして柔らかくすることができます。

手でちぎる場合、鏡餅を水に浸し、ラップをかけて電子レンジで温めることで柔らかくできます。ただし、注意してください。

4-2. 鏡開きの禁忌
最も避けるべきことは、刃物(包丁など)を使用することです。刃物を使って鏡餅を切ると、神様との縁が切られると言われています。鏡開きは武士階級に由来しており、刃物を使用することは「切腹」を連想させるため、忌み事とされています。刃物を使うと作業が楽になるかもしれませんが、絶対に使用しないようにしましょう。

鏡餅の消費方法
手間をかけて開けた鏡餅は、どのようにして食べるべきでしょうか?

5-1. お雑煮とおしるこ
縁起が良い食べ方として、お雑煮とおしるこがあります。お雑煮は、お餅、野菜、若水(新しい年の最初の水)などを煮込んで作ります。鏡餅をお雑煮にするのが一般的です。小豆が入ったおしるこ(汁粉)もおすすめです。小豆は古くから魔除けの効果があると信じられています。鏡餅をおしるこにすることで、年神様のパワーを感じることができるかもしれません。

5-2. かき餅
また、鏡餅を揚げて塩や醤油を振りかけてかき餅として食べる人も多いです。簡単に作れる上、おいしいので、料理が得意でない人にもおすすめです。

5-3. 鏡餅を焼くことの可否
「鏡餅は焼いてはいけない」という噂を聞いたことがあるかもしれません。これはどこから発生したかは分かりませんが、一般的には問題ありません。焼いて食べたい場合、焼いても問題ありません。鏡餅は、おいしく食べることが最優先です。お餅を柔らかくするための方法や便利なアイテムについては、お役立ち情報を提供するウェブサイト「シュフーズ」などで確認できます。

鏡割りについて
「鏡開き」の他に、「鏡割り」があることを知っているかもしれません。

6-1. お酒の鏡開き=鏡割り
結婚式やパーティーなど、お祝い事の際に用意される樽酒を「鏡割り」と呼ぶことがあります。この行事では、木槌を使って樽の蓋を割ります。しかし、これを一般的には「鏡開き」と呼ぶこともあるため、混同することがあります。

6-2. “鏡開き” という言葉の由来
なぜ樽酒の蓋を割る行為まで「鏡開き」と呼ぶのでしょうか?この表現の由来は、丸い蓋が「鏡」と呼ばれていたことに由来します。また、祝いの場で「割る」という表現が相応しくないため、縁起の良い「開く」という言葉を使うようになったとされています。鏡餅の鏡開きと同様、この名前は縁起を担いだものです。

おわりに
鏡餅の鏡開きは、神様への供え物として鏡餅を神棚に下げ、1年間の無病息災を祈る日本の正月の伝統的な儀式です。鏡餅を正確な方法で開くこと、そして適切に食べることは、幸運をもたらすと信じられています。正しい鏡開きの方法と禁忌を守り、おいしいお雑煮やおしることして楽しむことが大切です。また、鏡餅を焼いて食べることも問題ありません。

お餅や鏡餅には日本の文化や伝統が詰まっており、これらの行事を通じて神仏信仰や願い事が表現されます。このような文化を理解し尊重することは、日本の祭りや行事を楽しむための鍵となります。

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